公的医療保険の保険料率改定について

はじめに

2019年度から公的医療保険の保険者である「協会けんぽ」の保険料率が改定されました。
今回は、この保険料率の改定内容などについて説明します。

協会けんぽとは

「協会けんぽ」の正式名称は「全国健康保険協会」です。
では、そもそも「協会けんぽ」とはどういう組織なのでしょうか?

日本の公的医療保険(健康保険)には、自営業者の人などが加入する国民健康保険、一定年齢以上の高齢者などが加入する後期高齢者医療制度、そしてサラリーマンの人などが加入する健康保険(被用者保険)という3つの制度があります。

「協会けんぽ」は最後の被用者保険に含まれるもので、被用者保険にはほかに共済組合と組合健保があります。

このうち、共済組合は公務員や私立学校の職員やその扶養家族が加入するもので、国家公務員共済組合などがあります。

組合健保は正式名を組合管掌健康保険といい、企業が単独あるいは複数で共同して設立し、その従業員や扶養家族が加入する健康保険になります。
組合健保を設立できるのは、常時700名以上の従業員が働いている企業(複数の企業が共同で設立する場合は合計で3000名以上)という条件がありますので、大企業やそのグループ会社などが中心となっています。

そして、今回のテーマになっている「協会けんぽ」は、組合健保を設立していない企業の従業員や扶養家族が加入する健康保険で、中小企業が中心になっているほか、船員保険の運営も「協会けんぽ」が行っています。
被用者保険の中でも加入者数がいちばん多く、日本最大の保険者が「協会けんぽ」なのです。

協会けんぽの保険料率

2008年まで、「協会けんぽ」の保険料率は全国一律となっていて、都道府県による差はありませんでした。
しかし、都道府県によって医療費の実態が異なるため、2009年からは都道府県単位で異なる保険料率が定まっています。
また、各都道府県の保険料率は、その都道府県の支部が決めるのではなく、協会が決めることとなっています。
そのため医療費が下がった都道府県では保険料率も下がるようになっていますが、全体的に見て年齢構成の高い都道府県ほど保険料率も高くなる傾向にあります。
なお、組合健保の場合、保険料率は決められた範囲内で、それぞれの健康保険組合が独自に定めることとなっており、一般的には「協会けんぽ」少し低めの保険料率設定となっています。

保険料率の改定

「協会けんぽ」の保険料率は、2019年3月分(4月納付分)から改定されています。
改定内容は、都道府県によって異なり、引上げとなる地域もあれば、据置きあるいは引下げとなる地域もあります。
なお、介護保険第2号被保険者(40歳から64歳までの人)に加算される介護保険の料率も従来の1.57%から1.73%へと引き上げられています。

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